とりぶみ
実験小説の書評&実践
回文   (2017/05/26)
  車回車 car turns wheel

  1 ドライヴ・スタート
 男子はしたわ。チカチッカ、車でクラブ逃避。
「里子も(厭ふ私)乗れ!」か…。私を轂織がたまに締めた。


  2 レストラン
 玄米食べた。胃がチキン、地下で残したわ。おなかいっぱい。
 で、クルミポンチ残した。(他人、瓶ビール)

  3 フリーウェイ・トゥー・ヘヴン
「手で○むの。で、宿屋で○む…!? もー○てるー ○○○○に○ったし、この○○○、○○○でいっぱいかな? お渡し
「この○○○○○○○○!」「食べたい? ○○○」
 試しに跨がり、○○○をしたわ。彼の下は、ふ○○モッ○リ・ヒート・○ラックで丸く、○ッチ○チ。私は死んだ



͏̧怪҉̀文͢書̡̕͢͡҉   (2017/05/26)
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【書評】ギルバート・アデア『閉じた本』   (2017/05/25)

「だーれだ☆」
「いやオマエだろ」
「うふふ、よくわかったね♪」
「モロにオマエの声だし。そもそもこの部屋にはオレとオマエしかいないし。ほかの誰かだったら逆にコワイわ」
「さすが大塚くん、名探偵コナンもまっつぁおの推理力だね。『犯人はおまえだ!』」
「いやオマエだよ。オマエが犯人だよ」
「あいたー、そこまでわかってましたかぁ。そうでつ、あたしが目隠しをした犯人でつ」
「バカなんじゃないの」
「その塩対応。そこにシビれる! あこがれるゥ!」
「もういいだろ。もう取ってよ、この目隠し」
「ダメです。大塚くんは目隠ししたまま、ある本についてあたしと語ってもらいます」
「じゃあ誰が文章を書くんだよ、オマエか? 速記はおろかブラインドタッチも出来ないくせに」
「実は今、テープレコーダーを回してます。で、あとで録音を聴き返して、大塚くんかあたしがパソコンに入力するの」
「きみ、文字起こしって、したことあんの?」
「ないです」
「アレ超めんどくさいぜ。何度も何度もテープを巻き戻したりしてさ」
「がんばって☆」
「結局オレだのみじゃん。ヤダよ」
「そういや5月23日はキスの日だったらしいけど、誰かとキスした?」
「いや……。強いて言うなら、ウイスキーをチビリチビリやりながらしたかな」
「え! したの!? 誰と!?」
「コップとね」
「……」
「オマエは?」
「私もカレーライスとしたよ」
「(乾いた笑い)」
「じゃあ、パソコン入力してくれたらあたしがキスしてあげよっか」
「え」
「なに本気で照れてんの」
「マジで?」
「ちょっと。冗談だよ」
「約束だからな」
「なにこの超展開」
「オマエから提案したんだろうが。ハイ決まり。約束だからな」
「えー!!」
「で、何を語り合うって?」
「キスの話ゴメン。あれ冗談だから」
「(無視して)何?」
「冗談だからねっ!」
「はははは」
「もうっ。取り上げるのは、『閉じた本』です」
「閉じた本? どゆこと。オレは目隠しされてるわ本は閉じてるわで、だれも読めないじゃん。このブログ、『Fが通過します』とか『任意の点P』とか、特殊な造形の本も書評してきたけど、いよいよ点字図書に進出するのか」
「ちがうよ。大塚くんが『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』を書評したとき、ちょっと触れてたじゃん」
「あー、そっちか。ギルバート・アデアの『閉じた本』か」
「そうそれ」
「だから今回こういうスタイルなわけね。ちゃんと読んだんだね」
「読んでなきゃ語り合えないでしょ」
「文字、読めたんだね」
「もー! そうやってすぐ人のことバカにするー!」
「でもアレ書評するのけっこう難しいぜ。ミステリーだから、ネタバレしないようにしなきゃならねえから」
「あとで『実験する小説たち』的な網かけ処理をすればいいんじゃない?」
「なるほど。パソコンだったら反転もあるしな」
「じゃあさっそく始めましょう」
「さっそくって割にはずいぶんページ食っちまったけどな」(入力者註=「原稿用紙4枚。おまえらムダ話が長すぎる。キスのくだりとかいらねえだろ!」)
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【書評】佐藤雅彦『任意の点P』   (2017/05/17)
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 佐藤雅彦さんの本を取りあげるのは『Fが通過します』以来です。
 まあ実際には「慶応義塾大学 佐藤雅彦研究室」によるグループワークであり、佐藤先生は1作も作っちゃいないんですけどね!(企画・構成と前書きのみ)
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【小説】レターライターラプソディー   (2017/05/16)
まえがき

 ジョルジュ・ペレックという作家は『La Disparition(煙滅)』というリポグラム小説で有名です(またその話かよ)。この小説はフランス語における最頻出アルファベット「E」の文字を一度も使わずに書かれた長編小説です。

 僕はこれに触発されまして、日本語の「ア段」と「イ段」を使わずに夏目漱石『夢十夜』の第二夜を再現する試みをしました。
 それがこちら→ 熱目漱雪ねつめそうせつ夢十夜ゆめじゅうよる』の変奏

 で、ペレックは、単母音の『Les Revenentes(戻ってきた女たち)』という短編小説も書いてます。『La Disparition』とは正反対に、母音を「E」しか使わない小説です。日本語訳は……さすがに今度こそ無理でしょうね。英訳はあるみたいですが。

 僕も『Les Revenentes』みたいな小説を書きたいなあ。でも本気で取り組んだら僕の知能指数では頭が爆発してしまうかも知れないなあ。
 頭が爆発すると部屋が汚れたり爆弾魔としてマークされたり近所の人から「うるさい」と苦情をお寄せいただいたりするかも知れないので結構困る。
 で、若かりし頃の僕が書いた短編ミステリーがちょっとそれっぽい。今回はこれを発掘しまして、頭が爆発しないよう代替品として公開するものであります。2000年1月の作品。
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マグロ漁師の憂鬱   (2017/05/14)
 2週間ほど前、元同僚と街でばったり遭った。5分後には乾杯していた。
 彼は2年ほど前に転職し、配属先が決まった瞬間から「やめたい」を呼吸しながら、それでも仕事を続けていた。
 彼の興味深い話を忘れてしまうともったいないので、備忘としてその内容を簡便に記録しておく。
 謂れのない批判コメントが来ると億劫なので「これは小説です。僕の妄想です」ということにしておく。

(なお、タイトルは「マグロ漁師」ですがこれは比喩であり、実際には飛び込み自殺が頻発する駅の駅員です。)
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【書評】ジョルジュ・ペレック全作品   (2017/05/11)
(場面) ワタクシであるところの大塚晩霜と、およそ10年前からタイムスリップしてきた大塚晩霜が、警察の拘置所でうなだれて座っている。

 【大塚】 で……。何が知りたいんだ、10年前のオレよ……。
 【おおつか】 はえ。ジョルジュ・ペレックってゆう、フランスのさっかのひとのことが、しりたいんでつ。
 【大塚】 演技ヘタすぎだろ。10年前のオレ、そんな口調じゃないわ。
 【おおつか】 あなたのちのうていどにあわせたら、こんなかんじかな、って。
 【大塚】 くされファック。まあいい、ペレックの何が知りたいんだよ?
 【おおつか】 いろいろ、ほんがでてるみたいだけど、なにからよんだらいいのかな、って。
 【大塚】 なるほど。1作1作ぜんぜん違う作風だもんな。いきなり初心者向けじゃない地雷ふんだらマズイよな。
 【おおつか】 はえ。そおゆうわけです。
 【大塚】 じゃあ、2017年現在、日本語に翻訳されている作品をざっと解説してあげよう。
 【おおつか】 ぼく、2007ねんからきた、こどもなんでつが。
 【大塚】 あっそ。全部読みたきゃ10年待て。
 【おおつか】 So I wanna read all of his work ASAP, MOFO.
 【大塚】 急にキャラ設定無視すんな。
 【おおつか】 Yo, pal. What's up? Gimme fuckin' guide 2 Georges Perec 4 fuckin' young readerz.
 【大塚】 うっせえ!
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