とりぶみ
実験小説の書評&実践
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    大塚晩霜
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【書評】ヒース・リア『砂漠ではキリンが雨を呼ぶ』   (2014/06/08)
Masai GiraffeMasai Giraffe
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不明

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 今回はヒース・リア『砂漠ではキリンが雨を呼ぶ』を取り上げます。
 本好きの方々のためにあらかじめ申し上げておきますが、今回の書評スタイルはスタニスワフ・レム『完全な真空』、ホルヘ・ルイス・ボルヘス『八岐の園』の数編、クラフト・エヴィング商會『らくだこぶ書房21世紀古書目録』と同系統です。「ん?同系統?」と思った方は読まない方が身のためです。あらかじめ申し上げておきました。
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【書評】ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』   (2014/06/08)
ユリシーズ〈1〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)ユリシーズ〈1〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)
(2003/09)
ジェイムズ・ジョイス

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ユリシーズ〈2〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)ユリシーズ〈2〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)
(2003/09)
ジェイムズ ジョイス

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ユリシーズ〈3〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)ユリシーズ〈3〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)
(2003/12)
ジェイムズ ジョイス

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ユリシーズ〈4〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)ユリシーズ〈4〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)
(2003/12)
ジェイムズ・ジョイス

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 実質的な書評第5弾はジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』です。
 第1弾から第4弾まではウリポ・ウリポ・ウリポ・ウリポの流れでした。第5弾は『文体練習』と関連した「どこからでも読める本」もしくは「多彩な文体を持つ作品」を血祭りに上げようと思いました。前者ならばジョー・ブレイナード『ぼくは覚えている』を、後者ならば『ユリシーズ』か清水義範の短編集(『国語入試問題必勝法』『ビビンパ』『主な登場人物』あたり)を批評対象にする心算でしたが、頭の中のプロデューサーが「視聴率を稼げ」とのたまうので、一番有名な作品を選びました。
 その筋の人々にとって『ユリシーズ』は大変有名な作品です。海外のアンケートでは20世紀の小説ベスト1に選出されているくらいです(2位はフィッツジェラルド『グレート・ギャッツビー』。3位は忘れました)。ただ、大変有名な作品ではありますが、完読の難しい本でもあります。プロの小説家でも挫折するくらいです。
 一方で『ユリシーズ』ほど研究されている小説は他に無いのではないでしょうか。隅から隅まで、一つ一つの単語に至るまで、世界中の研究家が熱心に精読を重ねています。ディープです。ディープインパクトです。私には専門家レベルの書評を成し遂げる力量はとてもございません。
 完読が難しい&研究すげぇ!これらを考慮し、今回の書評態度は「これさえ押さえておけば『あたい、それ読んだよ』と吹聴できる、『ユリシーズ』基礎講座」で行きます。なお、使用テクストは3人訳の集英社文庫版『ユリシーズ』(全4冊)です。──この集英社文庫版は訳注が異常に充実しており、たとえば第1巻は本文450ページに対して解説が80ページ、訳注が150ページもあります。

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【書評】レーモン・クノー『文体練習』   (2014/06/01)
文体練習文体練習
(1996/11)
レーモン クノー

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文体練習 (レーモン・クノー・コレクション 7)文体練習 (レーモン・クノー・コレクション 7)
(2012/09/22)
レーモン・クノー

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 今回の書評で扱うのはレーモン・クノー(1903-1976)。潜在文学工房ウリポの実質的なリーダーです(創立者は数学者フランソワ・ル・リヨネー)。彼は言語遊戯に特化した作家で、同時に詩人・数学者でもあります。
 のっけから愚痴をこぼしますゴメンナサイ。どの作品をピックアップするか非常に迷いました。私の好きなクノー作品は、1位『サリー・マーラ全集』、2位『青い花』、3位『聖グラングラン祭』です。ですので『サリー・マーラ全集』を取り上げ、ボリス・ヴィアン『墓に唾を吐きかけろ』やヴァレリー・ラルボー『A.O.バルナブース全集』やポール・マッカートニーの覆面プロジェクト「ファイアーマン」に絡めたお話をし、“非存在である架空作家”を“実在しそうな人物”へと補強する技術(=でっち上げ)について論じようと思っていました。で、次回の書評はサリー・マーラと同じく架空の少年作家を扱った『エドウィン・マルハウス』をイッチョやったろうと。そこまで計画を練ったんです。しかしいざ書き始めてみるとほとんど「訳者あとがき」の受け売りになってしまった上、すでに素晴らしい書評がweb上に存在したので断念しましたファッキン・嫉妬。(ちなみに素晴らしい書評というのはこちら→ Penny Lane : 皆いつも女に甘すぎる / Penny Lane : サリー・マーラの日記 /Penny Lane : サリー・マーラ全集
 そういった理由を持ちまして、甚だ芸がありませんが最も書評のしやすい『文体練習』を取り上げることにしました。挫折に弱い平成男子ですみません。
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