とりぶみ
実験小説の書評&実践
書評一覧   (2037/07/21)
 本来はそんなつもりはなかったのですが、すっかり「奇書・実験小説の書評ブログ」と化してきてしまいました。だって、誰もボクの小説読んでくれないんだもん。そんなにいいか、『君の名は。』が! いいよね、あれ。
 というわけで、今までに書評した作品を一覧にしてみましたよ。検索サイトから訪問してくださった方は、他の書評も読んでみてくださいね。
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【書評】ニコルソン・ベイカー『中二階』   (2017/06/04)


 1時少し前、私は白い表紙の白水Uブックスのペーパーバックと、「マツモトキヨシ」の黄色いビニール袋を手に、物理学部2号館のロビーに入ると、エスカレーターの方へ曲がった。エスカレーターは、ベンチや丸テーブルや、自動販売機の置かれた中二階に通じていた。(1) 自動販売機はそれ自身が2号館のミニチュアのようだった。ただ一つ違うのは、自動販売機から降りてくる食べ物が、実物大のエレベーターと違って、呼び出されると途中の階に寄り道せずに、さまざまな色や形をしたロビーや玄関にすとんと直行するという点だった。なかでも最もエレベーターに似ていたのは、私がいちばん頻繁に利用する機械だった。前面のパネルに小さな扉が三つついていて、選択ボタンを押すと、そのうちの一つの扉の奥で、金属のはしご段がかたんと一段だけ上がり(下がるのではなく上がるのだと思う)、赤いくじらが印刷された「おっとっと」の小さな箱が商品取り出し口に到着する。(2)
 エスカレーターに向かいながら、私はペーパーバックをちらりと見た。池内紀の編・訳『象は世界最大の昆虫である ガレッティ先生失言録』(3)を持ってきたつもりだった。表紙のイラストは、エスカレーターのステップに座り、片方の靴を手に持った、ネクタイ姿のメガネ男だった。ガレッティ先生の生きた時代にもエスカレーターがあったことに、すこし違和感をおぼえた。しかしそれは、風をほほに感じた程度の軽い違和感であって、強く意識されるほどの強度ではなかった。風。ここちよい風は、気持ちいい。よく晴れた五月ごろのおだやかな微風が、からだ全体を撫でるように通り過ぎていくとき、私はその爽快感に声を出してしまう。風、風きもちいよ、風、ああ、あっ、上手、ああああああああああああ~~~~~~~~!
 今こうやって数年前のある昼休みのことを書いているときには、風に関するこの思いつきが、エスカレーターの下まで来たときに、‟何の前触れもなく”一瞬のうちに私の頭にひらめいたことにしてしまったほうが、たしかに簡単だし都合がいい。しかし実際には、この理解にたどり着くまでには、分かちがたく絡まり合い、ところどころではもう思い出せなくなっている体験の長い連鎖があって、それがこの時点で初めて意識の表面に浮かびあがってきた、というのが正確なところなのだ。(4)
 私が手に持っていた本は、『ゴータ王立ギムナージウム教授ヨーハン・ゲオルク・アウグスト・ガレッティ先生の心ならずも口にせし失言録』(5)ではなく、「ペンギン・クラシックス」シリーズのマルクス・アウレリウス『自省録』(6)でもなく、ニコルソン・ベイカー『中二階』だった。
(1) 『中二階』冒頭のパロディー。「マツモトキヨシ」は、松本人志に少し似ているが無関係で、創業者の名前にちなんだ日本のドラッグストアだ。この松本清氏は千葉県の松戸市長を務めたこともあり、市民からの要望をスピーディーに処理するための「すぐやる課」を発足させたことで有名。ネーミングセンスに関しては、引退したプロ野球選手が焼肉屋を経営する手腕と同程度のセンスだったと思われる。なお、「物理学部2号館」とあるが、自分が物理学部の学生であるように偽っている。

(2) 『中二階』第9章のパロディー。白水Uブックス版104~105ページ。あまり効果的ではないのでわざわざ挿入しなくても良かったと、今になって思うが、せっかく入力したのに消すのも惜しいなと思い残すことにした。

(3) ネットの紹介では、「アレキサンダー大王は、その死に先立つこと二十一年前に毒殺された」 「住人八万人につき、毎年、二人ないし三千人が雷に打たれて死ぬ」 「ライオンの遠吠えは猛烈なもので、何マイルも離れた荒野でも、吠えたてた当のライオンの耳に達する」 「水は沸騰すると気体になる。凍ると立体になる」 「カエサルはいまわのきわの直後に死んだ」 「イギリスでは、女王はいつも女である」 「ドイツでは、毎年、人口1人あたり22人が死ぬ」 「ナイル川は海さえも水びたしにする」など、抱腹絶倒の失言が紹介されていますが、中には「それ失言か?」といぶかしく思える発言も多く収録されていて、期待するほどではない。

(4) 『中二階』第1章の末尾をほぼそのまま転用。白水Uブックス版12ページ。木原善彦『実験する小説たち』でも引用されている。なお、「中二階」は「ちゅうにかい」と読む。まちがえる人はいないと思うが、私自身ながらく「なかにかい」と読みまちがえていたため、念のため。

(5) 『象は世界最大の昆虫である ガレッティ先生失言録』の原本。ガレッティ先生は18~19世紀のドイツ人。

(6) 『中二階』の主人公が手にしている、黒い表紙の本。タイトルからは「俺ってやつぁあ、なんてダメなヤツなんだ……マルのバカ!もう知らないっ!ムカ着火ファイアー!!」という内容を想像されるかも知れないが、実際にはローマ皇帝の書いた箴言集。

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◯◯にオススメしたい3冊   (2017/06/03)
 「3冊紹介する書評コンテスト」の存在を知る。「挑戦してみては?」とは、ボクに対するエールであると勘違いし、腕まくりをした。
 賞金が出るらしい。これはありがたい。ボクはその日の食事にも困るほど窮している。10万円ゲットしたらうまい棒が1万本買える。
 ボクは、左手で内職(食玩の梱包)、ヘッドセットマイクでコールセンターのバイト、右手でオナニーをしながら、両足で書評を書きあげた。
 書きあげてから気が付いたが、応募資格は満15歳以上だそうだ。泣いた。もう少し早く生まれていれば……。

 せっかく書いたのでここにさらすことにした。
 ボクが15歳以上のおにいさんだったら、10万円は確実だったのに。
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【書評】ニコルソン・ベイカー『もしもし』   (2017/06/01)


「はい大塚です」
「ああもしもし。オレだよオレ」
「?」
「あれ?オレだよ。オレがわからないの?大塚くん」
「え。どちら様でしょう……」
「ホントはわかってるんだろ~?」
「ごめんなさい…本当にわかりません…」
「え~っ。ウソだろぉ、傷つくよなぁ」
「ヒントをください」
「ヒント?よく一緒に遊んだじゃん」
「うーん。具体的にはどういう」
「具体的に? ごはん食べに行ったり、カラオケ行ったり、あとアレだよ。アレ」
「温泉行ったり?」
「そう。温泉行ったりな」
「……んー。まいちゃん?」
「え」
「まいちゃんでしょ?ファイナルアンサー!」
「いや。あの」
「まいちゃんだぁ。元気してた?」
「えっと。うん」
「すっごくひさしぶりじゃん!声変わっちゃったからわからなかったよ!」
「そ、そうだね。ひさしぶり」
「声変わり?」
「え。そう。そうなの」
「何年か前に不倫旅行して以来だね。どしたの」
「えっと……。交通事故、起こしちゃってさ」
「え!だいじょうぶ!?」
「で、ぶつけた相手がヤクザのベンツでさ……」
「えっ!」
「しかも妊婦が乗ってて……」
「そっか。まいちゃんはだいじょうぶだったの?」
「えーと。オレ……あたしは大丈夫だったんだけど」
「よかった。で?」
「で?って。だから、交通事故、起こしちゃってさ」
「それでアレか。ムラムラして僕に連絡したと♪」
「ちが」
「じゃあ、またテレフォンセックスでもする?」
「いや、そんなことしてる場合じゃ」
「どこか悪いの…?」
「いや別にあたしは大丈夫なんだけど」
「それは良かった。じゃあさっそく始めよっか。うれしいなぁ!」
「」
「ニコルソン・ベイカーの『もしもし』ばりの、知的で激エロのテレフォンセックスにしようね!」
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【書評】ギルバート・アデア『閉じた本』   (2017/05/25)

「だーれだ☆」
「いやオマエだろ」
「うふふ、よくわかったね♪」
「モロにオマエの声だし。そもそもこの部屋にはオレとオマエしかいないし。ほかの誰かだったら逆にコワイわ」
「さすが大塚くん、名探偵コナンもまっつぁおの推理力だね。『犯人はおまえだ!』」
「いやオマエだよ。オマエが犯人だよ」
「あいたー、そこまでわかってましたかぁ。そうでつ、あたしが目隠しをした犯人でつ」
「バカなんじゃないの」
「その塩対応。そこにシビれる! あこがれるゥ!」
「もういいだろ。もう取ってよ、この目隠し」
「ダメです。大塚くんは目隠ししたまま、ある本についてあたしと語ってもらいます」
「じゃあ誰が文章を書くんだよ、オマエか? 速記はおろかブラインドタッチも出来ないくせに」
「実は今、テープレコーダーを回してます。で、あとで録音を聴き返して、大塚くんかあたしがパソコンに入力するの」
「きみ、文字起こしって、したことあんの?」
「ないです」
「アレ超めんどくさいぜ。何度も何度もテープを巻き戻したりしてさ」
「がんばって☆」
「結局オレだのみじゃん。ヤダよ」
「そういや5月23日はキスの日だったらしいけど、誰かとキスした?」
「いや……。強いて言うなら、ウイスキーをチビリチビリやりながらしたかな」
「え! したの!? 誰と!?」
「コップとね」
「……」
「オマエは?」
「私もカレーライスとしたよ」
「(乾いた笑い)」
「じゃあ、パソコン入力してくれたらあたしがキスしてあげよっか」
「え」
「なに本気で照れてんの」
「マジで?」
「ちょっと。冗談だよ」
「約束だからな」
「なにこの超展開」
「オマエから提案したんだろうが。ハイ決まり。約束だからな」
「えー!!」
「で、何を語り合うって?」
「キスの話ゴメン。あれ冗談だから」
「(無視して)何?」
「冗談だからねっ!」
「はははは」
「もうっ。取り上げるのは、『閉じた本』です」
「閉じた本? どゆこと。オレは目隠しされてるわ本は閉じてるわで、だれも読めないじゃん。このブログ、『Fが通過します』とか『任意の点P』とか、特殊な造形の本も書評してきたけど、いよいよ点字図書に進出するのか」
「ちがうよ。大塚くんが『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』を書評したとき、ちょっと触れてたじゃん」
「あー、そっちか。ギルバート・アデアの『閉じた本』か」
「そうそれ」
「だから今回こういうスタイルなわけね。ちゃんと読んだんだね」
「読んでなきゃ語り合えないでしょ」
「文字、読めたんだね」
「もー! そうやってすぐ人のことバカにするー!」
「でもアレ書評するのけっこう難しいぜ。ミステリーだから、ネタバレしないようにしなきゃならねえから」
「あとで『実験する小説たち』的な網かけ処理をすればいいんじゃない?」
「なるほど。パソコンだったら反転もあるしな」
「じゃあさっそく始めましょう」
「さっそくって割にはずいぶんページ食っちまったけどな」(入力者註=「原稿用紙4枚。おまえらムダ話が長すぎる。キスのくだりとかいらねえだろ!」)
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【書評】佐藤雅彦『任意の点P』   (2017/05/17)
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 佐藤雅彦さんの本を取りあげるのは『Fが通過します』以来です。
 まあ実際には「慶応義塾大学 佐藤雅彦研究室」によるグループワークであり、佐藤先生は1作も作っちゃいないんですけどね!(企画・構成と前書きのみ)
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【書評】ジョルジュ・ペレック全作品   (2017/05/11)
(場面) ワタクシであるところの大塚晩霜と、およそ10年前からタイムスリップしてきた大塚晩霜が、警察の拘置所でうなだれて座っている。

 【大塚】 で……。何が知りたいんだ、10年前のオレよ……。
 【おおつか】 はえ。ジョルジュ・ペレックってゆう、フランスのさっかのひとのことが、しりたいんでつ。
 【大塚】 演技ヘタすぎだろ。10年前のオレ、そんな口調じゃないわ。
 【おおつか】 あなたのちのうていどにあわせたら、こんなかんじかな、って。
 【大塚】 くされファック。まあいい、ペレックの何が知りたいんだよ?
 【おおつか】 いろいろ、ほんがでてるみたいだけど、なにからよんだらいいのかな、って。
 【大塚】 なるほど。1作1作ぜんぜん違う作風だもんな。いきなり初心者向けじゃない地雷ふんだらマズイよな。
 【おおつか】 はえ。そおゆうわけです。
 【大塚】 じゃあ、2017年現在、日本語に翻訳されている作品をざっと解説してあげよう。
 【おおつか】 ぼく、2007ねんからきた、こどもなんでつが。
 【大塚】 あっそ。全部読みたきゃ10年待て。
 【おおつか】 So I wanna read all of his work ASAP, MOFO.
 【大塚】 急にキャラ設定無視すんな。
 【おおつか】 Yo, pal. What's up? Gimme fuckin' guide 2 Georges Perec 4 fuckin' young readerz.
 【大塚】 うっせえ!
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【書評】井上夢人『99人の最終電車』   (2017/03/06)
 前回のジョナサン・サフラン・フォア『ものすごうるくて、ありえなほど近い』(以下『くさい』)から、子どもの口調つながりでスティーヴン・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス―あるアメリカ作家の生と死』(以下『江戸丸』)を取りあげようと思っていました。
 ただ、『江戸丸』を読んだのは10年近く前。非常に思い入れの強い作品なので、ちゃんと再読してから書評せねばならんなと。しかし読む気が起きんなと。
 ですので、しばらく別の本を書評します。実験小説以外の本も、気楽な気持ちでね。
 『江戸丸』は東京オリンピックまでには書評したいです。いつ開催するかわからないが、第3回の。
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【書評】ジョナサン・サフラン・フォア『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』   (2017/02/28)
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 【大塚】 前回の南米文学10連発!の10発目は 『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』(以下『オスワオ』。2007年)でした。主人公の名前は「オスカー」でした。
 【晩霜】 いちいち言う必要あるか? 『オスワオ』の主人公が「オスカー」って。タニシでもわかるよ。
 【大塚】 今回とりあげるのは、『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(以下『ものすご』。2005年)です。
 【晩霜】 『ものすご!』って書くと、なんだかラノベのタイトルみたいだね。
 【大塚】 『ものすご』も、主人公の名前が「オスカー」です。オスカーつながりで取りあげました。
 【晩霜】 こじつけじゃん。オスカーつながりだったら、『ブリキの太鼓』(以下『ブリ焼き』)でもいいだろ。おまえのような遅読野郎は、どうせ読んでないだろうけど(ドヤ顔)
 【大塚】 じつは主人公の名前以外にも共通点があります。いずれの作品も、主人公の祖父母に関する物語が包含され、親子3代にわたる物語となっています。
 【晩霜】 へー。そういう逃げを打ってきやがったか。
 【大塚】 ところで、『ブリ焼き』の主人公は「オスカル」では?
 【晩霜】 ……(赤面)
 【大塚】 不思議な符号ですよね。なにもディアスとフォアが「よーし!おたがい次作はオスカーって名前の主人公で、3世代にわたる物語にしようぜ!」「ガッテン、承知!!」飲み屋で意気投合したわけではなく、偶然の一致ですから。同時代性を感じさせます。
 【晩霜】 ふん。じゃあ、今回は『オスワオ』と『ものすご』の共通点を比較していくわけね。
 【大塚】 しません。
 【晩霜】 え。
 【大塚】 比較しません。
 【晩霜】 しないの……? じゃあ、なにするの。
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【書評】南米文学10連発!⑧~⑩   (2017/02/27)
①~③はこちら→ 【書評】南米文学10連発!①~③

④~⑦はこちら→ 【書評】南米文学10連発!④~⑦

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【書評】南米文学10連発!④~⑦   (2017/02/25)
①~③はこちら→ 【書評】南米文学10連発!①~③

⑧~⑩はこちら→ 【書評】南米文学10連発!⑧~⑩
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【書評】南米文学10連発!①~③   (2017/02/18)
 南米文学を一挙10作品とりあげます。
 わかってるとは思いますが、『南米文学10連発!』という本があるわけではありません。念のため。

 ──書いてるうちに記事がどんどん肥大化したので、一挙10作品のつもりでしたが、やっぱり3回に分けます。

④~⑦はこちら→ 【書評】南米文学10連発!④~⑦

⑧~⑩はこちら→ 【書評】南米文学10連発!⑧~⑩
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【書評】筒井康隆『朝のガスパール』   (2017/01/25)

文庫本/単行本

 最初に日記みたいなのを書きますが、映画『ベン・ハー』の序曲並みに長くなる予定。書評そのものを読みたい方はすっ飛ばしてください。
 ボクが「だっふんだ」と叫んだら書評がはじまる合図です。着席くださいますようお願い申しあげます。
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【書評】木原善彦『実験する小説たち 物語るとは別の仕方で』   (2017/01/19)
2017年1月20日 追記



実験する小説たち: 物語るとは別の仕方で 木原 善彦




 前回ご紹介した、実験小説・前衛文学の愛好家の必読書『実験する小説たち 物語るとは別の仕方で』が、「(仮)」が取れてついに発売されましたよ。

 「ついに発売」といったのは他でもない。本来ならば去年の暮れに発売されるはずだったからです。

「このブログ、本当に情報が不正確だよな。ぜんぜん発売されやしない。おかげさまで、クリスマスから今日までずっと、雨の日も雪の日も本屋さんにかようハメになった。どうしてくれる!」

 ぼ、ぼくのせいじゃありません! いろいろあったのでしょう……。お察しください。
 その代わり、価格が当初の「2500円+税」から「2200円+税」に下がりましたよ。お詫び値下げなのでしょうか。2500円でも安いくらいの内容なのに……。水声社だったら逆に2800円になっていたところです。

 それでは。アマゾンからの「配送おくれてすんません」メールと共にさっき届いた、できたてホヤホヤの新刊。完読してないのに取り急ぎレビューしますよ。
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実験小説・前衛文学の愛好家、必読!『実験する小説たち(仮): 物語るとは別の仕方で』   (2016/10/26)
twitterにて
「あけましておめでとうございます!
今年の抱負は、ブログを更新しないこと!
来年更新します。
良いお年を。」
とつぶやいてしまった手前、更新したくても更新しないで頑張ってきたのですが、その禁をついに破ります。
別に「抱負」は「義務」ではなく、「できればいいなぁ」「目標に向けて、がんばりたいなあ(がんばる、ではない)」「今年は毎日ワンダーコアがんばって10キロダイエットするわよ!」くらいの夢物語なので、笑って許していただければと思います。
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【著作権フリー】ペレキアンの父を持つ中高生のための読書感想文サンプル【コピペOK】   (2015/08/14)
 前回の続きです。
 なんか書いてるうちに夢中になってしまい、あんまり中高生らしくない内容・文体となってしまいました。使用する際はくれぐれもご注意ください。先生から「おい田中!おまえの感想文ユニークだな!おまえ、仏文科めざせ!コマンタレブー!!」なんて言われても責任は一切取れません。まあ、前回の小学生用サンプルだってまともに使用できるシロモノではありませんでしたがね。もしかしたら中高生ではなく、文学部の学生なんかは重宝するかも知れない。この感想文をジャンジャン写して、浮いた時間でジャブジャブ呑めばいい。
 学生・生徒諸君。夏休みも余命わずか。あなたがたのために私は、祈っています。核兵器廃絶よりも、読書感想文の廃絶を。
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【著作権フリー】小学生のための読書感想文サンプル【コピペOK】   (2015/08/12)
 毎年この時期になると、当ブログの記事先生にほめられる良い読書感想文の書き方&例文は使用盗用コピペ自由ですが結構なアクセスを集めます。
 あれは完全に学生生徒さん向けのトラップであり、飛んで火にいる夏の虫、誠に恐悦至極な次第でありますが、内心は「今年もいっぱい釣れてるなあ」とほくそ笑んでおります。
 しかし、そんな私も今や3児の父。愛すべき息子たちがあの記事に引っかかったら胸が痛みます。ですから、彼らが将来悲しい思いをしないよう、ちゃんと真面目な読書感想文を用意しようと思い至りました。
 さあ子どもたち、向後12年間はこれで安心だ。思う存分夏を満喫するが良い。
 ──そして他の生徒さん学生さんも、ここから安心してコピペするといいですよ。浮いた時間でパズドラしたりツムツムしたりポケモンしたりデジモンしたりモンハンしたりモンストしたりハンストしたり鼻毛を抜いたりセックスしたりしてください。読書感想文なんかに構ってる暇があったら食う寝る遊ぶした方が人生有益です。
(なお、サンプルの文章は全て20×20の400字詰め原稿用紙を想定しています。)
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【書評】筒井康隆『虚航船団』   (2015/02/28)
虚航船団 (新潮文庫)虚航船団 (新潮文庫)
(1992/08/28)
筒井 康隆

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 前々回は筒井康隆『残像に口紅を』を取り上げました。その第1章で、評論家・津田が、主人公の作家・佐治にこう語ります。
「さて、その一方で君は『超虚構』についての考えもどんどん実践しはじめていた。この前の長篇だ。ぼくは書評で褒めたけど、ずいぶん酷評もされたみたいだね。何しろ人間がひとりも登場しないで、けものだの日用雑貨だのが動きまわり喋りまくるという話だ。なるほどそういうことは現実には絶対に起こり得ないんだから超虚構には違いない。ただ、そういうものに絶対感情移入できない読者や批評家もいる。酷評に苛立った君は、現代人なら言語や記号にさえ感情移入できるようでなければならないと反論した。」
 作家・佐治勝夫のモデルは筒井康隆本人です。この、【この前の長篇】こそが、取りも直さず今回書評する『虚航船団』です。ここまでほぼ前回のコピペです。前回の書評は2014年11月30日。たいへん長らくお待たせしました。
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【書評】筒井康隆『虚人たち』   (2014/11/30)
虚人たち (中公文庫)虚人たち (中公文庫)
(1998/02)
筒井 康隆

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 前回は筒井康隆『残像に口紅を』を取り上げました。その第1章で、評論家・津田が、主人公の作家・佐治にこう語ります。
「『小説を批評する小説』という意味で君がメタフィクションということばを使ったのが、ぼくの知る限りじゃ、君がエッセイの直後に長篇を書いて、さらにその長篇について君が自分で解説していたNHKの『テレビコラム』でのことだったわけさ。だから君は汎虚構論よりも先に、虚構内存在、つまり自分が小説の中の登場人物だということを意識している人物としての虚構内存在というものに思い至ったんじゃないかい」
 作家・佐治勝夫のモデルは筒井康隆本人です。この、【エッセイの直後に書かれた長篇小説】こそが、取りも直さず今回書評する『虚人たち』です。
「えー。また筒井康隆ぁ?早く南米文学を書評してよー」
 うるせえ。我が家の蔵書は筒井康隆作品が一番多いんだよ。100冊くらいある。一作家一作品にしたかったけど、100冊あったら4作品くらい書評してもいいじゃない。許してよ。
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【書評】筒井康隆『残像に口紅を』   (2014/11/21)
残像に口紅を (中公文庫)残像に口紅を (中公文庫)
(1995/04)
筒井 康隆

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 前回の『猫舌三昧』書評の際に書き忘れましたが、柳瀬尚紀は筒井康隆から著書を贈呈されています(「真夏の夜の天狗」の回を参照)。
「もう一通、文が届く。筒井康隆『天狗の落し文』。着想全開の人の最新作。(略)一篇だけ紹介すると《画家たちの喧嘩》では、《「あやまれ。さモネえと」「おう。やってミレー」》と始って、《「よくもやっターナー」「ムンクあるか」》という具合に二十二人の画家が入り乱れる。」と紹介しておいて、柳瀬氏自らはオリジナルをも凌ぐ作家バージョンを披露します。

「とにかくダレル瞬間がちらりともない」「最上質の一桝漫画(ひトマスマンが)といおうか」「それをいうなら一こま漫画とイェーツの」「こういう作家例(サッカレー)は実に稀だ」「しかし人類の高貴な知恵屠(チエホフ)ってしまう危険も」「エーコというね」「でも資質が実にドライサー」「野球でいうならフィールディングが軽快」「確かにネクラーソフな人じゃない」「わかっトルストイっくな面もあるがね」「誉メロスごい人物だよ」「老若男女醜女別嬪(べっピン)チョンガーにもお薦めだ」「枕辺蹴っ飛(ベケット)ばされたような刺激が快い」「それにしても今夜はジッドり汗ばむ」

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【書評】柳瀬尚紀『猫舌三昧』『言の葉三昧』   (2014/11/07)
猫舌三昧猫舌三昧
(2002/09)
柳瀬 尚紀

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言の葉三昧言の葉三昧
(2003/10/17)
柳瀬 尚紀

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 ひさしぶりに書評でもするかぁ。前回の『猫』つながりで言えば『牡猫ムルの人生観』を取り上げるのが妥当だけど気が進まない……。『猫』から他作品へつながる回路が意外にも少なく、己の読書量の乏しさに愕然としてしまう。
 と、ここでハッと思い当たりました。猫と言えば柳瀬尚紀でしょうよ。柳瀬先生からは筒井康隆につながるし、筒井御大からは南米文学にも飛べる。すごい!ナイス!書評家としての寿命伸びた!
 というわけで今回の書評対象は柳瀬尚紀『猫舌三昧』『言の葉三昧』の2冊です。
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【書評】夏目漱石『吾輩は猫である』   (2014/09/04)
吾輩は猫である (新潮文庫)吾輩は猫である (新潮文庫)
(2003/06)
夏目 漱石

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 吾輩は猫である。名前はまだ無い。オンラインゲエムにどつぷり嵌つた主人に代わり、夏目漱石『吾輩は猫である』(以下『猫傳』)を書評させて頂く。
「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」と云ふ冒頭の一文は多くの日本人が知つて居る。小説なんぞ藥にし度くとも出來ぬ醉漢でさへ、飲み屋で「吾輩は下戸である。名前はまだ無い」と管を巻く位人口に膾炙して居る。然し小説其の物を完讀した者はさう多く居らんだらう。劈頭の「吾輩は猫である」を知る者のうち、掉尾の「南無阿彌陀佛南無阿彌陀佛。難有い難有い」迄辿り着くは全體の一割に屆かぬかも知れぬ。『猫傳』に關する世間の認識と言へば「嗚呼、猫が出て來る兒童向けの本でしよ」と云ふ、『ガリワ゛ア旅行記』に對すると同じ誤解に滿ちて居るやうに思ふ。
 吾輩の主人も普段は本など讀まぬ吾輩は下戸である式の門外漢であるが、此の本丈は都合五囘は讀み切つて居る。五囘以上かも知れぬ。最初に觸れたのは友人から拝借した何處ぞのジユニア版だが、現在所持して居るのは新潮文庫版、旺文社文庫版、岩波書店の漱石全集版、そして上中下復刻版である。ジャズ愛好家がマイルス・デイヰ゛スの『Kind Of Blue』を何十枚も所有するのと一般である。
 大した讀書家でもない主人が生涯の三册の内の筆頭に擧げる本書は果たして如何なる小説であるか。初心者に慮る所の無い舊字舊假名滿載にて御紹介申し上げる。
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【書評】佐藤雅彦『Fが通過します』   (2014/08/16)
Fが通過しますFが通過します
(2006/08/01)
佐藤 雅彦

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「何この商品画像。背表紙しか写ってないじゃん」
 そうですね。ちょっとおかしいですね。背表紙しか写ってないというのは。
 しかしこれは背表紙ではありません。表紙です。外函の表紙なのです。
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【書評】ロレンス・スターン『トリストラム・シャンディ』   (2014/08/08)
トリストラム・シャンディ 上 (岩波文庫 赤 212-1)トリストラム・シャンディ 上 (岩波文庫 赤 212-1)
(1969/08/16)
ロレンス・スターン

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トリストラム・シャンディ 中 (岩波文庫 赤 212-2)トリストラム・シャンディ 中 (岩波文庫 赤 212-2)
(1969/09/16)
ロレンス・スターン

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トリストラム・シャンディ 下 (岩波文庫 赤 212-3)トリストラム・シャンディ 下 (岩波文庫 赤 212-3)
(1969/10/16)
ロレンス・スターン

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 暑中お見舞い申し上げます。パソコン弔いに伴いしばらく更新を停止していましたが、お待たせしました、お久しぶりの書評です。前回うっかり予告してしまった通り『トリストラム・シャンディ』を取り上げます。
 「奇書」と言えば日本では夢野久作『ドグラ・マグラ』ですが、世界的にはこの『トリストラム・シャンディ』こそが奇書の中の奇書、キング・オブ・奇書。建築で言えばサグラダファミリア、フルーツで言えばドリアンに匹敵する存在です。
 私がこの作品を読んだのはもう10年ほど昔になります。いっちょ書評をかますなら再読するのが筋なんでしょうけど、お米を研いだり歯磨きをしたりYoutubeを観たりソリティアで時間を潰したり色々と忙しいので、記憶を頼りに御託を並べさせていただきます。誤りがあるかも知れませんのであらかじめご了承ください。
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【書評】ヒース・リア『砂漠ではキリンが雨を呼ぶ』   (2014/06/08)
Masai GiraffeMasai Giraffe
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不明

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 今回はヒース・リア『砂漠ではキリンが雨を呼ぶ』を取り上げます。
 本好きの方々のためにあらかじめ申し上げておきますが、今回の書評スタイルはスタニスワフ・レム『完全な真空』、ホルヘ・ルイス・ボルヘス『八岐の園』の数編、クラフト・エヴィング商會『らくだこぶ書房21世紀古書目録』と同系統です。「ん?同系統?」と思った方は読まない方が身のためです。あらかじめ申し上げておきました。
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【書評】ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』   (2014/06/08)
ユリシーズ〈1〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)ユリシーズ〈1〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)
(2003/09)
ジェイムズ・ジョイス

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ユリシーズ〈2〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)ユリシーズ〈2〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)
(2003/09)
ジェイムズ ジョイス

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ユリシーズ〈3〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)ユリシーズ〈3〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)
(2003/12)
ジェイムズ ジョイス

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ユリシーズ〈4〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)ユリシーズ〈4〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)
(2003/12)
ジェイムズ・ジョイス

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 実質的な書評第5弾はジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』です。
 第1弾から第4弾まではウリポ・ウリポ・ウリポ・ウリポの流れでした。第5弾は『文体練習』と関連した「どこからでも読める本」もしくは「多彩な文体を持つ作品」を血祭りに上げようと思いました。前者ならばジョー・ブレイナード『ぼくは覚えている』を、後者ならば『ユリシーズ』か清水義範の短編集(『国語入試問題必勝法』『ビビンパ』『主な登場人物』あたり)を批評対象にする心算でしたが、頭の中のプロデューサーが「視聴率を稼げ」とのたまうので、一番有名な作品を選びました。
 その筋の人々にとって『ユリシーズ』は大変有名な作品です。海外のアンケートでは20世紀の小説ベスト1に選出されているくらいです(2位はフィッツジェラルド『グレート・ギャッツビー』。3位は忘れました)。ただ、大変有名な作品ではありますが、完読の難しい本でもあります。プロの小説家でも挫折するくらいです。
 一方で『ユリシーズ』ほど研究されている小説は他に無いのではないでしょうか。隅から隅まで、一つ一つの単語に至るまで、世界中の研究家が熱心に精読を重ねています。ディープです。ディープインパクトです。私には専門家レベルの書評を成し遂げる力量はとてもございません。
 完読が難しい&研究すげぇ!これらを考慮し、今回の書評態度は「これさえ押さえておけば『あたい、それ読んだよ』と吹聴できる、『ユリシーズ』基礎講座」で行きます。なお、使用テクストは3人訳の集英社文庫版『ユリシーズ』(全4冊)です。──この集英社文庫版は訳注が異常に充実しており、たとえば第1巻は本文450ページに対して解説が80ページ、訳注が150ページもあります。

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【書評】レーモン・クノー『文体練習』   (2014/06/01)
文体練習文体練習
(1996/11)
レーモン クノー

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文体練習 (レーモン・クノー・コレクション 7)文体練習 (レーモン・クノー・コレクション 7)
(2012/09/22)
レーモン・クノー

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 今回の書評で扱うのはレーモン・クノー(1903-1976)。潜在文学工房ウリポの実質的なリーダーです(創立者は数学者フランソワ・ル・リヨネー)。彼は言語遊戯に特化した作家で、同時に詩人・数学者でもあります。
 のっけから愚痴をこぼしますゴメンナサイ。どの作品をピックアップするか非常に迷いました。私の好きなクノー作品は、1位『サリー・マーラ全集』、2位『青い花』、3位『聖グラングラン祭』です。ですので『サリー・マーラ全集』を取り上げ、ボリス・ヴィアン『墓に唾を吐きかけろ』やヴァレリー・ラルボー『A.O.バルナブース全集』やポール・マッカートニーの覆面プロジェクト「ファイアーマン」に絡めたお話をし、“非存在である架空作家”を“実在しそうな人物”へと補強する技術(=でっち上げ)について論じようと思っていました。で、次回の書評はサリー・マーラと同じく架空の少年作家を扱った『エドウィン・マルハウス』をイッチョやったろうと。そこまで計画を練ったんです。しかしいざ書き始めてみるとほとんど「訳者あとがき」の受け売りになってしまった上、すでに素晴らしい書評がweb上に存在したので断念しましたファッキン・嫉妬。(ちなみに素晴らしい書評というのはこちら→ Penny Lane : 皆いつも女に甘すぎる / Penny Lane : サリー・マーラの日記 /Penny Lane : サリー・マーラ全集
 そういった理由を持ちまして、甚だ芸がありませんが最も書評のしやすい『文体練習』を取り上げることにしました。挫折に弱い平成男子ですみません。
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【書評】ハリー・マシューズ『シガレット』   (2014/05/27)
シガレット (エクス・リブリス)シガレット (エクス・リブリス)
(2013/06/13)
ハリー マシューズ

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 実質的な書評第3弾はハリー・マシューズ『シガレット』(木原善彦訳)です。
 ハリー・マシューズはアメリカの作家で、フランスの言語実験集団ウリポの一員です。当初はイタリアのイタロ・カルヴィーノと同じく外国からの客員メンバーという位置づけだったようです(※ラブレーの翻訳者・渡辺一夫もメンバーだったそうですが、その辺の事情は私は知りません)。ペレックの親友であり、ジャック・ルーボーと共にペレックの絶筆『53日』を整理し、遺作として刊行しています。この『53日』はメタ・ミステリーで、青山学院大学の國分俊宏先生が既に翻訳して書肆に納品済みですが、いまだに書籍化されていません。売れそうにないから出版を渋っているのか?買いますよ。なんなら私一人で100冊買ってもいいんですよ?宝くじが当たればね。
 『シガレット』は日本語に翻訳された唯一のマシューズ作品です。帯の梗概によれば「実験的文学者集団『ウリポ』の鬼才による、精緻なパズルのごとき構成と仕掛け!」「ニューヨーク近郊に暮らす上流階級13人の複雑な関係が、時代を往来しながら明かされる。絵画、詐欺、変死をめぐる謎……その背後でいったい何が起きていたのか?」だそうです。(帯の惹句「超絶技巧を駆使した読みやすい実験小説」は嘘で、これに就いては後述します。)
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【書評】ルイジ・セラフィーニ『コデックス・セラフィニアヌス』   (2014/05/23)
 今回は書評とはちょっとちがいます。紹介です。なにせ私はこの本を読破していませんので…。
 取り上げますのは奇書中の奇書『コデックス・セラフィニアヌス』です。架空言語によって書かれた、異次元世界の百科事典です。この本がどれだけ常軌を逸した化け物本なのか、それをみなさまと共有したくこうして更新する次第であります。
 作品の解説についてはすでに優れたサイトが存在しますのでリンクをはってお茶を濁します。

コデックス・セラフィニアヌス - Wikipedia

絶対に誰も読めない本「コデックス・セラフィニアヌス」って ... - Naverまとめ

Amazon.co.jp: コデックス・セラフィニアヌスでは「なか身!検索」ができます。

奇妙な異世界を描いた百科事典、コデックス・セラフィニアヌス
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【書評】?『?』   (2014/05/23)
 書評第3弾はハリー・マシューズ『シガレット』を取り上げ、第4弾でレーモン・クノーの何かを取り上げようと思ってましたが、「コイツ、ウリポしか読んでないんじゃね?」と思われたら心外なので、ちょっと変化球を投げておきます。
 今回取り上げる本、著者名と書名は伏せておきます。一体誰の本なのか推測してみて下さい。ヒント?ウンベルト・エーコも「変則書評三篇」でこのタイプの本を取り上げていた……と書けば、察しの良い人は「あーあれのことか」とお気づきになるでしょう。
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