とりぶみ
実験小説の書評&実践
書評一覧   (2037/07/21)
 本来はそんなつもりはなかったのですが、すっかり「奇書・実験小説の書評ブログ」と化してきてしまいました。だって、誰もボクの小説読んでくれないんだもん。そんなにいいか、『君の名は。』が! いいよね、あれ。
 というわけで、今までに書評した作品を一覧にしてみましたよ。検索サイトから訪問してくださった方は、他の書評も読んでみてくださいね。
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【書評】ニコルソン・ベイカー『中二階』   (2017/06/04)


 1時少し前、私は白い表紙の白水Uブックスのペーパーバックと、「マツモトキヨシ」の黄色いビニール袋を手に、物理学部2号館のロビーに入ると、エスカレーターの方へ曲がった。エスカレーターは、ベンチや丸テーブルや、自動販売機の置かれた中二階に通じていた。(1) 自動販売機はそれ自身が2号館のミニチュアのようだった。ただ一つ違うのは、自動販売機から降りてくる食べ物が、実物大のエレベーターと違って、呼び出されると途中の階に寄り道せずに、さまざまな色や形をしたロビーや玄関にすとんと直行するという点だった。なかでも最もエレベーターに似ていたのは、私がいちばん頻繁に利用する機械だった。前面のパネルに小さな扉が三つついていて、選択ボタンを押すと、そのうちの一つの扉の奥で、金属のはしご段がかたんと一段だけ上がり(下がるのではなく上がるのだと思う)、赤いくじらが印刷された「おっとっと」の小さな箱が商品取り出し口に到着する。(2)
 エスカレーターに向かいながら、私はペーパーバックをちらりと見た。池内紀の編・訳『象は世界最大の昆虫である ガレッティ先生失言録』(3)を持ってきたつもりだった。表紙のイラストは、エスカレーターのステップに座り、片方の靴を手に持った、ネクタイ姿のメガネ男だった。ガレッティ先生の生きた時代にもエスカレーターがあったことに、すこし違和感をおぼえた。しかしそれは、風をほほに感じた程度の軽い違和感であって、強く意識されるほどの強度ではなかった。風。ここちよい風は、気持ちいい。よく晴れた五月ごろのおだやかな微風が、からだ全体を撫でるように通り過ぎていくとき、私はその爽快感に声を出してしまう。風、風きもちいよ、風、ああ、あっ、上手、ああああああああああああ~~~~~~~~!
 今こうやって数年前のある昼休みのことを書いているときには、風に関するこの思いつきが、エスカレーターの下まで来たときに、‟何の前触れもなく”一瞬のうちに私の頭にひらめいたことにしてしまったほうが、たしかに簡単だし都合がいい。しかし実際には、この理解にたどり着くまでには、分かちがたく絡まり合い、ところどころではもう思い出せなくなっている体験の長い連鎖があって、それがこの時点で初めて意識の表面に浮かびあがってきた、というのが正確なところなのだ。(4)
 私が手に持っていた本は、『ゴータ王立ギムナージウム教授ヨーハン・ゲオルク・アウグスト・ガレッティ先生の心ならずも口にせし失言録』(5)ではなく、「ペンギン・クラシックス」シリーズのマルクス・アウレリウス『自省録』(6)でもなく、ニコルソン・ベイカー『中二階』だった。
(1) 『中二階』冒頭のパロディー。「マツモトキヨシ」は、松本人志に少し似ているが無関係で、創業者の名前にちなんだ日本のドラッグストアだ。この松本清氏は千葉県の松戸市長を務めたこともあり、市民からの要望をスピーディーに処理するための「すぐやる課」を発足させたことで有名。ネーミングセンスに関しては、引退したプロ野球選手が焼肉屋を経営する手腕と同程度のセンスだったと思われる。なお、「物理学部2号館」とあるが、自分が物理学部の学生であるように偽っている。

(2) 『中二階』第9章のパロディー。白水Uブックス版104~105ページ。あまり効果的ではないのでわざわざ挿入しなくても良かったと、今になって思うが、せっかく入力したのに消すのも惜しいなと思い残すことにした。

(3) ネットの紹介では、「アレキサンダー大王は、その死に先立つこと二十一年前に毒殺された」 「住人八万人につき、毎年、二人ないし三千人が雷に打たれて死ぬ」 「ライオンの遠吠えは猛烈なもので、何マイルも離れた荒野でも、吠えたてた当のライオンの耳に達する」 「水は沸騰すると気体になる。凍ると立体になる」 「カエサルはいまわのきわの直後に死んだ」 「イギリスでは、女王はいつも女である」 「ドイツでは、毎年、人口1人あたり22人が死ぬ」 「ナイル川は海さえも水びたしにする」など、抱腹絶倒の失言が紹介されていますが、中には「それ失言か?」といぶかしく思える発言も多く収録されていて、期待するほどではない。

(4) 『中二階』第1章の末尾をほぼそのまま転用。白水Uブックス版12ページ。木原善彦『実験する小説たち』でも引用されている。なお、「中二階」は「ちゅうにかい」と読む。まちがえる人はいないと思うが、私自身ながらく「なかにかい」と読みまちがえていたため、念のため。

(5) 『象は世界最大の昆虫である ガレッティ先生失言録』の原本。ガレッティ先生は18~19世紀のドイツ人。

(6) 『中二階』の主人公が手にしている、黒い表紙の本。タイトルからは「俺ってやつぁあ、なんてダメなヤツなんだ……マルのバカ!もう知らないっ!ムカ着火ファイアー!!」という内容を想像されるかも知れないが、実際にはローマ皇帝の書いた箴言集。

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◯◯にオススメしたい3冊   (2017/06/03)
 「3冊紹介する書評コンテスト」の存在を知る。「挑戦してみては?」とは、ボクに対するエールであると勘違いし、腕まくりをした。
 賞金が出るらしい。これはありがたい。ボクはその日の食事にも困るほど窮している。10万円ゲットしたらうまい棒が1万本買える。
 ボクは、左手で内職(食玩の梱包)、ヘッドセットマイクでコールセンターのバイト、右手でオナニーをしながら、両足で書評を書きあげた。
 書きあげてから気が付いたが、応募資格は満15歳以上だそうだ。泣いた。もう少し早く生まれていれば……。

 せっかく書いたのでここにさらすことにした。
 ボクが15歳以上のおにいさんだったら、10万円は確実だったのに。
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【書評】ニコルソン・ベイカー『もしもし』   (2017/06/01)


「はい大塚です」
「ああもしもし。オレだよオレ」
「?」
「あれ?オレだよ。オレがわからないの?大塚くん」
「え。どちら様でしょう……」
「ホントはわかってるんだろ~?」
「ごめんなさい…本当にわかりません…」
「え~っ。ウソだろぉ、傷つくよなぁ」
「ヒントをください」
「ヒント?よく一緒に遊んだじゃん」
「うーん。具体的にはどういう」
「具体的に? ごはん食べに行ったり、カラオケ行ったり、あとアレだよ。アレ」
「温泉行ったり?」
「そう。温泉行ったりな」
「……んー。まいちゃん?」
「え」
「まいちゃんでしょ?ファイナルアンサー!」
「いや。あの」
「まいちゃんだぁ。元気してた?」
「えっと。うん」
「すっごくひさしぶりじゃん!声変わっちゃったからわからなかったよ!」
「そ、そうだね。ひさしぶり」
「声変わり?」
「え。そう。そうなの」
「何年か前に不倫旅行して以来だね。どしたの」
「えっと……。交通事故、起こしちゃってさ」
「え!だいじょうぶ!?」
「で、ぶつけた相手がヤクザのベンツでさ……」
「えっ!」
「しかも妊婦が乗ってて……」
「そっか。まいちゃんはだいじょうぶだったの?」
「えーと。オレ……あたしは大丈夫だったんだけど」
「よかった。で?」
「で?って。だから、交通事故、起こしちゃってさ」
「それでアレか。ムラムラして僕に連絡したと♪」
「ちが」
「じゃあ、またテレフォンセックスでもする?」
「いや、そんなことしてる場合じゃ」
「どこか悪いの…?」
「いや別にあたしは大丈夫なんだけど」
「それは良かった。じゃあさっそく始めよっか。うれしいなぁ!」
「」
「ニコルソン・ベイカーの『もしもし』ばりの、知的で激エロのテレフォンセックスにしようね!」
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回文   (2017/05/26)
  車回車 car turns wheel

  1 ドライヴ・スタート
 男子はしたわ。チカチッカ、車でクラブ逃避。
「里子も(厭ふ私)乗れ!」か…。私を轂織がたまに締めた。


  2 レストラン
 玄米食べた。胃がチキン、地下で残したわ。おなかいっぱい。
 で、クルミポンチ残した。(他人、瓶ビール)

  3 フリーウェイ・トゥー・ヘヴン
「手で○むの。で、宿屋で○む…!? もー○てるー ○○○○に○ったし、この○○○、○○○でいっぱいかな? お渡し
「この○○○○○○○○!」「食べたい? ○○○」
 試しに跨がり、○○○をしたわ。彼の下は、ふ○○モッ○リ・ヒート・○ラックで丸く、○ッチ○チ。私は死んだ



͏̧怪҉̀文͢書̡̕͢͡҉   (2017/05/26)
怪̡̛̃̓̅̏̑ͣ͊͑̏͜͡҉̹̼͉̺̜̰̺文̸̴̢̭͔͍̦̳̯͙̦̲͎̰̲̯̪̃ͧ̈͗̿̃ͤͨͣ͛̀̇͐͐͂̂̚̕͟書̘̼̹̱̮͉̭̭͚͕̟̟̱͓̰̙̆̿̈́͆̈̒̽̊͊͂̿͗̇ͨ̃ͦͦ̄̄͘͟͝(̷̟̘̠̺͙͙͈͖̦̼̻̿ͪ̌ͩͣͧͪ͌̂͑̎̍ͨ̋̆̑͋͑̕͞ͅか͓̦̥̲̥̱͔̯͔̙̜͓͈͓̎͗̇͑ͯ̄ͭͯͯ͑̇͗̓̓ͯ́͢͢い̖̦̫͓̥̮͔͙̳̫̩̝͎̒̏̿̅ͧ̄ͭͥͭ͛ͫ̍̍ͤ̌ͩ̀͘͠ぶ̨̜̰̦̮͓̣̤̳̔ͫͣ̈́̔͆ͣ͒̚̕̕͝͠ͅん̌̐͗ͤ͋̋̓ͯ̎͋̿̚͏̵̧̩̺̺̖̳͘͜し͙͙̠̩̮̲͖̫͈͉̦̻̪̬̺̪́̐̏́ͯ͊̎ͥ͘͜ょ̨̭̜̯̜̪̺̼̦ͫͪ̊ͮ̂ͩ̎̍̒ͤ̑ͥ͋̌ͮͫ͞)̷͆ͭ͒ͭ͋͌̌͡͏̢͇̰͙͕̬̥̕と̵̪̯̞̺̬̗̞͕̞͕̘̤̩̣̘̥̭ͧ́͌ͤͭͯ̐͌͋ͤ̇͆̾́͡は̨̦̖̲̯̟̬̱̻͇͎̺̟̳͚̻̘̥̫̜ͧͮͦ̿̂̈́͂ͧ͐̔ͬ͒͌̃ͬ͠、̴̨̢̛̛͇͙͕̩̤̱͇̯̮͎̩̹̞̦͖̻͕̩̝̣͇̙̼̣̻̫̯̠̀̿͛̑ͮͥͩ̍ͯͤ̾̒̊͗̑発̿͊͌̉ͩ̎̚͏̕҉̡̞͉͈͜
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【書評】ギルバート・アデア『閉じた本』   (2017/05/25)

「だーれだ☆」
「いやオマエだろ」
「うふふ、よくわかったね♪」
「モロにオマエの声だし。そもそもこの部屋にはオレとオマエしかいないし。ほかの誰かだったら逆にコワイわ」
「さすが大塚くん、名探偵コナンもまっつぁおの推理力だね。『犯人はおまえだ!』」
「いやオマエだよ。オマエが犯人だよ」
「あいたー、そこまでわかってましたかぁ。そうでつ、あたしが目隠しをした犯人でつ」
「バカなんじゃないの」
「その塩対応。そこにシビれる! あこがれるゥ!」
「もういいだろ。もう取ってよ、この目隠し」
「ダメです。大塚くんは目隠ししたまま、ある本についてあたしと語ってもらいます」
「じゃあ誰が文章を書くんだよ、オマエか? 速記はおろかブラインドタッチも出来ないくせに」
「実は今、テープレコーダーを回してます。で、あとで録音を聴き返して、大塚くんかあたしがパソコンに入力するの」
「きみ、文字起こしって、したことあんの?」
「ないです」
「アレ超めんどくさいぜ。何度も何度もテープを巻き戻したりしてさ」
「がんばって☆」
「結局オレだのみじゃん。ヤダよ」
「そういや5月23日はキスの日だったらしいけど、誰かとキスした?」
「いや……。強いて言うなら、ウイスキーをチビリチビリやりながらしたかな」
「え! したの!? 誰と!?」
「コップとね」
「……」
「オマエは?」
「私もカレーライスとしたよ」
「(乾いた笑い)」
「じゃあ、パソコン入力してくれたらあたしがキスしてあげよっか」
「え」
「なに本気で照れてんの」
「マジで?」
「ちょっと。冗談だよ」
「約束だからな」
「なにこの超展開」
「オマエから提案したんだろうが。ハイ決まり。約束だからな」
「えー!!」
「で、何を語り合うって?」
「キスの話ゴメン。あれ冗談だから」
「(無視して)何?」
「冗談だからねっ!」
「はははは」
「もうっ。取り上げるのは、『閉じた本』です」
「閉じた本? どゆこと。オレは目隠しされてるわ本は閉じてるわで、だれも読めないじゃん。このブログ、『Fが通過します』とか『任意の点P』とか、特殊な造形の本も書評してきたけど、いよいよ点字図書に進出するのか」
「ちがうよ。大塚くんが『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』を書評したとき、ちょっと触れてたじゃん」
「あー、そっちか。ギルバート・アデアの『閉じた本』か」
「そうそれ」
「だから今回こういうスタイルなわけね。ちゃんと読んだんだね」
「読んでなきゃ語り合えないでしょ」
「文字、読めたんだね」
「もー! そうやってすぐ人のことバカにするー!」
「でもアレ書評するのけっこう難しいぜ。ミステリーだから、ネタバレしないようにしなきゃならねえから」
「あとで『実験する小説たち』的な網かけ処理をすればいいんじゃない?」
「なるほど。パソコンだったら反転もあるしな」
「じゃあさっそく始めましょう」
「さっそくって割にはずいぶんページ食っちまったけどな」(入力者註=「原稿用紙4枚。おまえらムダ話が長すぎる。キスのくだりとかいらねえだろ!」)
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【書評】佐藤雅彦『任意の点P』   (2017/05/17)
PointP.jpg

 佐藤雅彦さんの本を取りあげるのは『Fが通過します』以来です。
 まあ実際には「慶応義塾大学 佐藤雅彦研究室」によるグループワークであり、佐藤先生は1作も作っちゃいないんですけどね!(企画・構成と前書きのみ)
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【小説】レターライターラプソディー   (2017/05/16)
まえがき

 ジョルジュ・ペレックという作家は『La Disparition(煙滅)』というリポグラム小説で有名です(またその話かよ)。この小説はフランス語における最頻出アルファベット「E」の文字を一度も使わずに書かれた長編小説です。

 僕はこれに触発されまして、日本語の「ア段」と「イ段」を使わずに夏目漱石『夢十夜』の第二夜を再現する試みをしました。
 それがこちら→ 熱目漱雪ねつめそうせつ夢十夜ゆめじゅうよる』の変奏

 で、ペレックは、単母音の『Les Revenentes(戻ってきた女たち)』という短編小説も書いてます。『La Disparition』とは正反対に、母音を「E」しか使わない小説です。日本語訳は……さすがに今度こそ無理でしょうね。英訳はあるみたいですが。

 僕も『Les Revenentes』みたいな小説を書きたいなあ。でも本気で取り組んだら僕の知能指数では頭が爆発してしまうかも知れないなあ。
 頭が爆発すると部屋が汚れたり爆弾魔としてマークされたり近所の人から「うるさい」と苦情をお寄せいただいたりするかも知れないので結構困る。
 で、若かりし頃の僕が書いた短編ミステリーがちょっとそれっぽい。今回はこれを発掘しまして、頭が爆発しないよう代替品として公開するものであります。2000年1月の作品。
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マグロ漁師の憂鬱   (2017/05/14)
 2週間ほど前、元同僚と街でばったり遭った。5分後には乾杯していた。
 彼は2年ほど前に転職し、配属先が決まった瞬間から「やめたい」を呼吸しながら、それでも仕事を続けていた。
 彼の興味深い話を忘れてしまうともったいないので、備忘としてその内容を簡便に記録しておく。
 謂れのない批判コメントが来ると億劫なので「これは小説です。僕の妄想です」ということにしておく。

(なお、タイトルは「マグロ漁師」ですがこれは比喩であり、実際には飛び込み自殺が頻発する駅の駅員です。)
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